現在でさえもそうであるのに、将来テレビがIP網を使って流れるようになれば(確実にそうなると思う)、インターネット広告とテレビ広告は、実質的にまったく同じものになってしまうだろう。おそらく、インターネット広告とテレビ広告は融合していく。そうなれば、少なくとも民間の放送局とインターネット系の企業は、同じ土俵でビジネスをすることになる。競い合うだけでなく、当然のことながら協力関係も生まれていくはずで、それが世界的な潮流になることは目に見えている。そしてこの現象は放送業界だけでなく、金融業界をはじめとして、あらゆる分野において猛烈なスピードで進んでいくはずだ。世界中の企業と企業が、インターネットというキーワードを通じて融合していく。インターネット系の企業が世界最大の企業になるとはそういう意味なのだ。僕たちが世界一のインターネット企業になるためには、そのためのハードルもクリアしていかなければならない。そのためにはビジネスを大きく動かせる人材が必要だ。現在の楽天全体を1人で切り盛りできるくらいパワフルな人間を僕はすでに5人見つけた。けれど、それでは数が足りない。世界一になるにはそういう人間が、200人から300人は必要だろう。人材は企業にとって最大の財産なのだ。この財産は、お金で買えるものではない。楽天が人材育成のために圧倒的な力を注いでいる理由もそこにある。世界を探せば、優秀な人材はたくさんいるかもしれない。そういう中から、同じ夢に向かって一緒に走ってくれる仲間を見つける必要もあるだろう。けれど、それだけに頼るつもりはない。同じ釜の飯を喰った仲間という言葉があるけれど、楽天で今現在、苦楽をともにしている社員の中から、どれだけの人材を育てられるか。楽天が世界という舞台で成功できるか否かは、まさにそこにかかっているのだ。だから今度の目標ばかりは、達成するのに少しばかり時聞かかかりそうだ。20年間あれば、楽天は世界一の企業へと成長できると僕は信じている。ただし、そのためには全速力で走らなければならない。
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