ショップや百貨店がオープンするとすぐに、ご来店されるお客様がいらっしゃいます。まるでショップがオープンするのを待っていらしたかのようです。こういう方たちは「目的のあるお客様」です。大半が何かをお買い求めになります。開店早々、冷やかしのためにわざわざやってくる方はそうはいないということでしょう。ところが、オープン直後の販売スタッフは事務作業や納品チェックに追われていて、結果的に声をおかけするタイミングを逃したり、十分な接客ができなかったりする例が多々見られます。これは大変な機会損失と言っていいでしょう。ある百貨店のプレタポルテ売場での出来事です。ひとりのお客様が開店早々やってこられました。実はこの方は長く入院されていて、退院したらショッピングをしようと、闘病中から楽しみにしていらっしゃったのです。そして迎えた念願のショッピング当日。プレタポルテの売場では、ほとんどの販売スタッフが事務作業と納品チェックにかかりきりで、残念ながらそのお客様にごあいさつができるような状況ではありませんでした。失望されたお客様は、そのままご自宅に帰られてしまったのです。その後、ご家族から百貨店にクレームが入りました。この百貨店では日頃、「オープン直後こそ目的のある方が来店してくださるのだから、接客に専念してほしい」と呼びかけていました。それだけに、よけい残念な事態を招いてしまったと言わざるを得ません。