サイバー世界においては合理的な判断が情緒的判断に優先する傾向が強いことは先に述べたとおりです。サイバー世界の無数の商品・サービス提供者のなかから「選ばれる」ためには、これまでにはなかった新しい事業コンセプトを他に先行してユーザーに提供し、ユーザーのマインドのなかに強い印象を植えつけることが勝ちパターンの一つであることは明らかです。実際に、多数のプレーヤーがユーザーに他社とはどこかが違う商品・サービスを提供しようして次々と新しい事業コンセプトを打ち出してきており、結果としてeビジネス業界はめざましい発展を遂げていっているといえましょう。確かに新奇性や明確な差別化ポイントを持ち合わせることは強いブランドたるための重要な要素であることは間違いありません。ただし現実には、多大な資金力やインフラを必要としないeビジネス業界の参入障壁は極めて低いため、類似の事業コンセプトによる追随を長期にわたって阻止することはできません。八ビジネスモデル特許の取得などによって自社の打ち出した事業コンセプトの差別性を保全しようとする動きはあるものの、たいていの場合には「業界唯□のポジションを守り続けることは極めて困難というのが共通認識です。