最近の出題傾向を具体的に述べてみたいと思います。出題の傾向として多いのは、記憶問題です。注意を集中して話を聞き、理解し、記憶することは、生きる上で、学習する上での基本です。私立・国立に関係なくほとんどの幼稚園、小学校で出題されています。次に、知能テスト的な問題も多く出ます。数の理解や操作は、論理的思考や知能の土台もあり、これを見るのが知能テスト的な問題です。折り紙、積み木、プレート構成、トランプ、双六など、遊びの中には知能を高めるものがたくさんあります。また、自分の考えたこと、感じたことを素直に表現できるかどうかの言語の問題。そして幼児の場合には、「手は第二の脳」と言われるように、手先の器用さと知能とに相関関係が大きいため、手先を使う作業性の問題も多く出題されています。ただし、取り組む姿勢や態度も問題のようです。行動観察や遊び、制作を試験に出す幼稚園、小学校も多くなっています。この傾向は私立・国立を問わないようで、慶応幼稚舎、桐朋(国立・仙川)、成城、学習院、暁星、立教、雙葉、白百合、東洋英和、国立学園、青山、日本女子大附属豊明、田園調布雙葉、東京女学館、立教女学院、玉川、明星、東京創価、聖心、横浜雙葉、湘南白百合、清泉、筑波、学芸、お茶の水、横浜国大附属などがあげられます。ペーパーテストだけでは、子どもの家庭環境や育ち方、個性といったことまではわかりません。ペーパーテストはこれまで通りとしても行動観察や遊び、制作、言語にウェイトをおくことによって子どもの個性、人柄やしつけ、家庭環境まで見ようとしているのです。慶応幼稚舎、桐朋(国立・仙川)、雙葉、立教、青山、日本女子大附属豊明等で出題された絵画などの問題は、単にできた、出来なかっただけではなく、取り組む姿勢・態度、しつけ、意欲などもみています。「今、何か出来るか」という結果だけではなく、子どもの目の輝き、子どもの将来性や可能性、プロセスを重視する幼稚園、小学校が多くなっていると言って良いでしょう。