「記憶」についての知識がどんどん深くなっていく中で、私はあることに気がつきました。それは「人間の記憶は無限である」ということです。私たちは、本当にものすごくたくさんのことを覚えられるし、実際に覚えているのです。たとえば、自分の名前、生年月日、幼稚園のときの思い出、小学生のときの思い出、友だちの名前、友だちの住んでいるところ、友だちの家への道すじ、途中にある店、親戚の名前、友だちと一緒に出かけた場所、そこでの出来事……等々。いま、覚えていることをすべて書き出そうとしたら、おそらくいつまでたっても終わらないでしょう。それほど私たちの記憶容量は膨大なのです。