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結婚したぐらいで人は変わらない

現実の結婚生活は、毎日が驚きの連続です。それこそ生活習慣が違う二人が暮らしていくのだから、当然と言えば当然のことなのかもしれません。この人、どうしてこんなテーブルの下に、ソックスを脱いで置いておくのだろう?スリッパを脱ぎ散らかしておいて、「俺のスリッパがない」と叫んでいる。そんな、自分には理解できないこと、今までの生活習慣にないことが次々に起こるんです。家事に負担がかかったり、一緒に住んでいて嫌だなと思う部分は直してほしいと思っても、相手にとって、それがすっかり生活習慣になっていることというのは、女性も男性もそう簡単には変えられないんですね。人はなかなか変えられない。これは私が結婚生活で学んだことの一つです。だいぶ前のことですが、ある夜、夫がいきなり「この羊はどこに行くんだ」と喋りけじめました。「何?」と聞くと、「あ、俺、夢を見ていた。羊がいっぱいいる丘に立っている夢を見ていた」と言うんです。結婚すると、そういう人と一緒に寝なくてはいけない、ということもあるんです。そんな違いが初めは結構楽しかったりもするんですけれど、夜中に突然に起こされたりするのは、体力的にきついものです。結婚生活というのは超日常的。おしゃれな感じで毎日を送りたいと思っても、決して続けられるものではありません。だから、生活パターンが違う部分はどこかで調整して、妥協点を見つけていかなくてはならないんです。たとえば寝る前には静かに本を読みたい妻と、寝るとなったらさっさと灯りを消したい夫。こんな違いも案外、結婚するまで気がつかないものです。そこで。どうしても自分のやり方にこだわりたければ、別々の部屋で眠ればすむこと。毎日のことですから、お互いに無理をしないことが大事なのです。それを「いつも一緒に手をつないでいたい」なんて、漫画やドラマで見たようなことを相手に無理強いしたりすると、やがて二人の間に軋怖が生じてきてしまう。せっかく二人でいられる楽しいはずの時問も、窮屈になってしまうと思うんです。どちらか一方が我慢してしまうと、結婚生活は持たない。自分か我慢しすぎてもいけないし、相手に我慢を強要してもいけない。二人の生活は、二人で折り合いをつけながら築いていくしかないのではないでしょうか。