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「らしく」を否定しない

昔、ある高校生が「学生らしさとは何ですか?」と相談してきたことがある。「ぼくは、今、父とのトラブルで悩んでいます。何かにつけて、父はいつも『学生らしく』『人間らしく』などとぼくに言います。どうもぼくにはスッキリとしないのですが『学生らしく』とはいったい何ですか?思うに『らしく』とは『平凡な』という意味としか思えません。とくに『学生らしく』ということが全然わかりません。学生らしさとは何をいうのでしょうか?」この高佼生は、今、父親に反抗的になっているのであろう。「らしく」とは、その年齢で守らなければならないルールを身につけるということである。その年齢にふさわしい社会性を持つことである。集団の中で守らなければならないことを身につける。その年代での必要最低限の社会的ルールやマナーを身につけなければ、これから先、社会の中で生きていけない。そもそも学生だから許されていることは沢山ある。それは、勉強することを社会が期待しているからである。この高校生の年齢で働いている人はいる。「らしく」なんて意味がないといって勉強しないとすれば「否定的なものは、怠惰のなかでは繁殖します」というシーベリーの言葉通りであろう。この高校生は反抗的になっているが、たぶんこの父親も感情的になっているのだろう。だからこうした話になる。